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Binutilsのビルド

Binutilsは、オブジェクトファイルを扱うためのコマンド群です。 アーカイブの管理を行うための ar コマンド、リンクを行うための ld コマンド、アセンブリ言語を翻訳するための as コマンドなどが含まれます。

つまり、後ほどビルドするGCCに必要とされるとても重要なソフトウェアです。

ソースファイルの展開

ソースファイルを展開します。 


cd $MYLINUX/sources
tar xvf binutils-2.25.tar.bz2
cd binutils-2.25
 

ビルド用ディレクトリの準備

ビルド用ディレクトリを準備します。 


mkdir -vp ../binutils-build
cd ../binutils-build
 
  
Binutilsでは、ソースファイルが置かれているディレクトリでのビルドは推奨されていません。 別にビルド用のディレクトリを用意し、そこでビルドを行うことが推奨されています。

configure

configureを実行します。 


../binutils-2.25/configure \
  --target=$MYLINUX_TARGET \
  --prefix=/tools \
  --disable-nls \
  --disable-werror \
  --with-sysroot=$MYLINUX \
  --with-lib-path=/tools/lib > ../../logs/configurelog.binutils 2>&1
 
  
ターゲットプラットフォームを --target=$MYLINUX_TARGET としています。 ターゲットプラットフォームを指定している理由については、最小システムの構築 > 環境変数の準備を参照ください。
  
インストール先の基準ディレクトリを --prefix=/tools としています。 すでに説明したように、一時的な開発ツールはインストール先を /tools とするためです。
  
一時的な開発ツールでは、国際化のサポート(Native Language Support)は不要であるため --disable-nls を指定しています。
  
コンパイル時に警告が発生しても中断せず続行するよう --disable-werror を指定しています。
  
ライブラリが $MYLINUX 以下から参照されるよう --with-sysroot と --with-lib-path を指定しています。

configureが終了したら、ログファイルに出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。 


cat ../../logs/configurelog.binutils
 

ビルド

ビルドを実行します。 


make
 

ビルドが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

インストール

インストールを行います。 


make install
 

インストールが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

  
/tools/bin ディレクトリにインストールされた実行ファイルは、i686-mylinux-linux-gnu-arのようなファイル名になっています。 これは、configureの実行時に--target=$MYLINUX_TARGETと指定したためです。

後始末

ディスクを圧迫しないよう、ビルド用のディレクトリを削除します。 


cd ..
rm -fr binutils-2.25
rm -fr binutils-build
 
 

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まとめ

Binutilsは、オブジェクトファイルを扱うためのコマンド群です。

  
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