トップ > 最小システムの構築 > 新システムの作成(後半) >
zlib

  

zlibのビルド

zlibは、データの圧縮・伸長のためのライブラリです。 bzip2やXZのようにファイルの圧縮・伸長のためのコマンドは付属しておらず、ライブラリのみが含まれます。

ビルド・インストール前リストの生成

最初に、ビルド・インストール前リストを生成します。


/sources/genprevlist.sh > /dev/null 2>&1

 

ソースファイルの展開

ソースファイルを展開します。


cd /sources
tar xvf zlib-1.2.8.tar.gz
cd zlib-1.2.8

 

configure

configureを実行します。


./configure \
  --prefix=/usr > ../../logs/configurelog.zlib 2>&1

 

configureが終了したら、ログファイルに出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。


cat ../../logs/configurelog.zlib

 

ビルド

ビルドを実行します。


make

 

ビルドが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

テスト

テストを行います。


make check 2>&1 | tee ../../logs/checklog.zlib

 

テストが終了したら、ログファイルに出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。


grep '\*\*\*' ../../logs/checklog.zlib

 

以下のように、全ての行に "OK" と記述されていれば問題ありません

                *** zlib test OK ***
                *** zlib shared test OK ***
                *** zlib 64-bit test OK ***

インストール

インストールを行います。


make install

 

インストールが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

インストール後の追加作業

インストール後の追加作業を行います。 ライブラリを、本来あるべきディレクトリに移動します。


mv -v /usr/lib/libz.so.* /lib
ln -vsf ../../lib/libz.so.1.2.8 /usr/lib/libz.so

 

ライブラリを /lib に移動し、/usr/lib からのシンボリックリンクを再生成しています。

ソースファイル付属文書のインストール

ソースファイルに付属している文書のインストールを行います。


mkdir -vp /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va ChangeLog  /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va FAQ        /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va INDEX      /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va README     /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va zlib.3.pdf /usr/share/doc/zlib-1.2.8
cp -va doc/*.txt  /usr/share/doc/zlib-1.2.8

 

後始末

ディスクを圧迫しないよう、ビルド用のディレクトリを削除します。


cd ..
rm -fr zlib-1.2.8

 

インストールリストの生成

最後に、インストールリストを生成します。


/sources/genpostlist.sh > /dev/null 2>&1
/sources/gendifflist.sh zlib

 
  
  

まとめ

zlibは、データの圧縮・伸長のためのライブラリです。

 
メニュー