トップ > 最小システムの構築 > 新システムの作成(後半) >
MPC

  

MPCのビルド

MPC(Multi-Precision Complex)は、高精度複素数のライブラリです。 後ほどビルドするGCCから利用されます。

ビルド・インストール前リストの生成

最初に、ビルド・インストール前リストを生成します。


/sources/genprevlist.sh > /dev/null 2>&1

 

ソースファイルの展開

ソースファイルを展開します。


cd /sources
tar xvf mpc-1.0.3.tar.gz
cd mpc-1.0.3

 

configure

configureを実行します。


./configure \
  --prefix=/usr \
  --docdir=/usr/share/doc/mpc-1.0.3 > ../../logs/configurelog.mpc 2>&1

 

configureが終了したら、ログファイルに出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。


cat ../../logs/configurelog.mpc

 

ビルド

ビルドを実行します。


make

 

ビルドが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

テスト

テストを行います。


make check 2>&1 | tee ../../logs/checklog.mpc

 

テストが終了したら、ログファイルに出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。


grep '^#.*:' ../../logs/checklog.mpc

 

以下のように、"FAIL" と "ERROR" が 0(ゼロ) であれば問題ありません

# TOTAL: 64
# PASS:  64
# SKIP:  0
# XFAIL: 0
# FAIL:  0
# XPASS: 0
# ERROR: 0
  
"XFAIL" は "expected failures" つまり、予期していたエラーなので、0 ( ゼロ ) でなくても問題ありません。

インストール

インストールを行います。


make install

 

続いて、HTML文書のインストールを行います。


make install-html

 

インストールが終了したら、画面に出力された内容を参照し、正常に終了したことを確認します。

ソースファイル付属文書のインストール

ソースファイルに付属している文書のインストールを行います。


mkdir -vp /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va AUTHORS        /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va COPYING.LESSER /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va ChangeLog      /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va INSTALL        /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va NEWS           /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va README         /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va TODO           /usr/share/doc/mpc-1.0.3
cp -va doc/mpc.html   /usr/share/doc/mpc-1.0.3

 

後始末

ディスクを圧迫しないよう、ビルド用のディレクトリを削除します。


cd ..
rm -fr mpc-1.0.3

 

インストールリストの生成

最後に、インストールリストを生成します。


/sources/genpostlist.sh > /dev/null 2>&1
/sources/gendifflist.sh mpc

 
  
  

まとめ

MPC(Multi-Precision Complex)は、高精度複素数のライブラリです。

メニュー